Delegate CashでハードウェアウォレットのNFTを完全防御して使う【Ledger NanoもOK】

NFT

あなた

あなた
「ハードウェアウォレットのLedger NanoにNFTを保管してあるんだけど、NFT認証とかで必要な時に使うのが不安なんだよね。もっと安心して簡単に運用できないかな?」

大事なNFTを入れたハードウェアウォレットを使う時、結構ドキドキしませんか?

そんな不安、Delegate Cashを使えば解決です。ハードウェアウォレットを使わずに、ハードウェアウォレットに保管してあるNFTを活用できます。

言葉で書いてみると意味不明ですが、仕組みは簡単。ハードウェアウォレットに保管したNFTの所有を証明できる状態を、Metamask等のホットウォレットに委任させることができます。

BAYCやArtBlocks、Doodlesなどで取り入れられるほど活用が広まってきたDelegate Cash。

具体的な使い方や実際の活用事例を見ながら、Delegate Cashによる安全なNFTの使用方法を理解してみましょう。

ご注意
Delegate Cashによるホットウォレットへの委任機能は、コントラクト側が対応している場合にのみ使えます。とりあえずDelegate Cashを使っておけばOKというわけではありません。あなたの接続したいコントラクト側がちゃんと対応しているかどうか、事前に確認しておくのを忘れずに。

この記事で分かること

  • Delegate Cash の使い方

Delegate Cashを使ってみる

Delegate Cashのトップページ

それでは、Delegate Cashの使い方を理解していきましょう。流れは以下の通りです。

  1. Chorme に Metamask をインストール
  2. ハードウェアウォレットをMetamaskと接続
  3. Delegate Cashでホットウォレットと連携

一つずつステップを踏んで進めていきます。

Delegate Cashを使う前の準備:Metamaskのインストール

まずはMetamaskをインストールして使えるようにしておきます。すでに設定済であれば読み飛ばしてください。

もしMetamaskをまだインストールしていない方は、以下の記事で詳細を解説しているので参考にしてみてくださいね。

Delegate Cashを使う前の準備:ハードウェアウォレットをMetamaskと接続

Metamaskのインストールが完了したら、続いてハードウェアウォレットをMetamaskと接続します。

詳細は以下の記事で解説しています。ハードウェアウォレットを使ったことがない方も、ゼロから手順を説明しているので必ず設定できますよ!

Metamaskをインストールして、ハードウェアウォレットをMetamaskに接続すれば、Delegate Cashを使う準備は完了です。

Delegate Cashを使う

準備ができたら、Delegate Cashを使ってみます。

まず、Delegate Cashのサイトに行って、Delegate your first wallet! のボタンを押します。

Delegate your first wallet ボタンを押す

説明のダイアログの通り、Connect Wallet のボタンを押します。

Connect Wallet ボタンを押す

ウォレットの選択画面が出てくるので、Metamaskを選択します。

ウォレットの選択でMetamaskを選ぶ

Metamaskのウインドウが出てきたら、ハードウェアウォレット(画像はLedger)のアカウントを選択して接続します。

ハードウェアウォレットのアカウントを選択する

つながりました!というダイアログが出るのでそのまま進みましょう。

Metamaskと繋がりましたというダイアログ

あなたのハードウェアウォレットのアカウント(アドレス)が接続されていることを確認します。問題なければNextを押します。

あなたのウォレットが接続されていることを確認する

ハードウェアウォレット全体の取り扱いを委任する場合は、Walletタブを押します。特定のコントラクトに制限したい場合は、Contractタブを選択してください。

委任したい方法のタブを選択する

Delegate Wallet欄に、あなたのハードウェアウォレットの認証を委任したいホットウォレット(Metamask)のアドレスを入力します。もしContractタブを選択している場合は、あなたの接続したいコントラクトアドレスも入力します。

委任したいウォレットアドレスを入力する

最後に、Submit Delegation を押します。

Submit Delegationボタンを押す

これにて完了。あなたのコールドウォレット(Ledger等)の取り扱いを、ホットウォレット(Metamask)に委任できました。

なお、Delegateしたホットウォレットは、あくまでコールドウォレットに入ったNFTの所有を証明できる状態を委任されたのみです。NFTそのものを転送するなどの権利は委任されていません。

すなわち、この委任したホットウォレットを使えば、ハードウェアウォレットのNFTには一切触れずに、ホルダー認証やエアドロのClaimをすることができるようになるわけです。

トランザクションを追ってみる

実例として、Doodles2のDooplicationを見てみます。DoodlesのCo-Founder poopie氏より、DooplicationはDelegate Cashに対応しているとアナウンスが出ました。

筆者もDooplicationでDelegate Cashを使ってみましたので、そのトランザクションを追ってみたいと思います。

最初に、Delegate Cashを通して委任を実行したトランザクションがこちら(Etherscanへのリンク)。Doodles関連NFTしか入っていないので、コントラクトを制限せずにDelegateForAll(ウォレット全体の委任)をしました。

  • vault: 0x5741da782C360623eEe941f6d8103a7d8a0032b7
  • delegate: 0xC60e94950502fF468B3499DC6bA73dD73A5B00a1
  • value: True

vaultにはDoodles NFTとDooplicator NFTが入っていて、delegate側でもDoodlesとDooplicatorの所有を証明できるように委任しています。

その上で、delegate側でDooplicateしたトランザクションがこちら(Etherscanへのリンク)。DooplicateにはDoodlesとDooplicatorの両方が必要ですが、その2つのNFTを入れていないdelegate側でちゃんとDooplicateできました。

ちなみに、Doodles Co-Founderのpoopie氏もDelegate CashでDelegateForAllを行った上でDooplicateしていました。このトランザクション(Etherscanへのリンク)です。もしかすると動作検証をしたのかも?

Delegate Cash はBAYCでも活用されている

Delegate Cashのコントラクトアドレスのトランザクションを追っていると、BAYCSewer Pass(OpenSeaリンク)でも活用されているようです。

Bluechipの代表格であるBAYCでも使われているのであれば、Delegate Cashの信頼性にも問題はなさそうに思えます。

Delegate Cash に似たサービスもある

私はまだ使う機会がありませんが、似たサービスとしてwarm.xyzというものもあります。

NFTを安全に活用するために、ハードウェアウォレットのNFTを別のホットウォレットで擬似的に扱えるようなサービスはこれから普及していくのかもしれません。

Delegate Cashに対応したプロジェクトなら便利に使えそう

Delegate Cashを活用しているプロジェクト一覧

本記事では、Delegate Cashの使い方やその活用実例についてまとめました。

ハードウェアウォレットに入れたNFTは、例えばホルダー限定のClaimをするための認証に使います。

でも、そのためにハードウェアウォレットをサイトに接続するのって怖いですよね。大事なNFTがたくさん入っているならなおさらです。

そんなハードウェアウォレットを使う時の不安を解決してくれるのが、本記事で紹介したDelegate Cash。

もしあなたの好きなNFTプロジェクトがDelegate Cashに対応していたら、NFTの安全な活用手段としてぜひ使用を検討してみてください。