Doodles NFTがVCから5400万ドルの資金調達【良いことだけとは限らない】

Doodles NFT

あなた

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「DoodlesがVCから5400万ドルの出資を受けたらしいぞ。これは将来性があるってことなのかな?Doodlesに関連するNFTを今のうちに買っておいたほうがいいのかな!?」

そんな疑問を持ったあなたへ、(自称)日本一のDoodlesオタクな筆者が今回のVC出資について考察をまとめます。

VC(ベンチャーキャピタル)って何?
-> ベンチャー企業等に出資して将来的に大きな利益を狙う投資会社やファンド。未上場企業への出資で株式を取得して、上場後に売却して利益を得る等。

2022年9月13日の夜。1ヶ月以上ツイートのなかったDoodlesから、沈黙を破って突然の発表がありました。

VCから5400万ドルの資金調達をしたとのこと。その額、本記事執筆時点のレートで約78億円です。評価額は7.4億ドルで、約1000億円になります。

プロジェクトを運営していくには十分な資金なので、今後もDoodlesのブランド価値が上がりそう!…って妄想を始める前に、ひとまず深呼吸です。

VCから出資を受けたのなら、想定できるデメリットもあるのではないでしょうか。

私はDoodlesが大好きです。だからこそ、本記事ではあえてVC出資による懸念について考察します。

Doodlesってよく見かけるけどどんなNFTなの?っていう方は、ぜひ以下の記事を読んでみてくださいね。

この記事で分かること

  • DoodlesがVCから出資を受けたことによるメリットとデメリット

Doodles NFT がVC出資を受けるメリット

DoodlesのIP展開

まずはVC出資のメリット。これはシンプルで、今後のプロジェクト運営にお金の心配がなくなることです。

例えば、以下のケースをイメージしてみます。

  • ゲーム開発のための資金を準備しないとな…
  • 楽曲のプロモーション費用どうしようかな…

人数の少ないDoodles NFTの運営チーム。資金集めに注力してしまうと、肝心のプロダクト開発が進みません。

でも、十分な運営資金が準備できたのでその点はもう安心。あとは何をやるか?どうやるか?の意思決定のみです。

資金力があれば、できることは無限大です。事業スピードも爆速です。

実はPitch Deckをリークしていた!?

数ヶ月前、Doodles Co-Founder のpoopie氏がこんな画像をDiscordに投稿していたのを思い出しました。

DoodlesのPitch Deck資料らしきもの

もしかすると、これはPitch Deck(事業計画のサマリー資料)だったのかも。評価額が1,000億円になった秘密がこの中にあるのかな!?

Doodles NFTのプロダクトクオリティが上がる

Doodlesは、NFT NYCのイベントでゲームや音楽などへ展開していく方針を宣言しています。

例えば音楽なら、Doodles Recordsっていうレーベルができました。あのファレル・ウィリアムスがプロデュースです。ヤバくないですか!

そして、それらのプロダクト展開を加速させるために、今回の出資で多くの人材を採用するとアナウンスしています。ワールドクラスのチームを作るとのこと。

Doodlesがこれまでリリースしてきたプロダクトや体験は、全てクオリティが高いものばかりでした。

VCからのプレッシャーも多少なりあるはずですが、今後のクオリティもさらに期待ができそうですね。

Doodles NFTのマーケット影響は?

資金調達という発表なら、NFTのフロア価格にもプラスに影響するのでは?と考えられます。

でも、結果的には特に影響なし。アナウンス直後はフロアのNFTが一気に買われたものの、しばらくしてほぼ元のフロア価格に戻っています。

Doodlesの売り上げ推移

投機的なフリップでいい感じに利益を出している人も見かけました。こういうタイミングですぐ動ける勇気が欲しいですね笑。

Doodles NFT がVC出資を受けるデメリット

VC出資によるデメリットは何か

さて、本題です。VCから出資を受けたことによるデメリットはないでしょうか?

発表があってからしばらく考えていたのですが、筆者はこの2つの懸念を持ちました。

  • Doodles NFTの価値はどうなる?
  • コミュニティと運営の関係はどうなる?

一つずつ、考察を交えて深掘りしてみます。

Doodles NFTの価値はどうなる?

まずは、Doodles NFTの価値はどうなっちゃうの?っていう懸念からです。

Forbsの記事(リンク)によると、今回の出資は”equity funding”と言われています。株式での資金調達ですね。

事業スピード加速のために株式で資金調達。それはOKです。でも、NFTの投資的な価値を重ねて考えると話が少しややこしくなります。

  1. VC出資の出口戦略として、上場によるリターンを狙うはず
  2. 上場されると、Doodles株を買って投資できるようになる
  3. その時、NFTの投資的な価値はどうなる?

そう、例えばDoodlesが将来的に上場した場合です。Doodlesに投資したい人はDoodlesの株を買えばいいだけですよね。NFTを買おうとするよりもよっぽど簡単ですから。

別にNFTを買わなくてもDoodlesに投資できるよね…っていう状態になると、投資家にとってはDoodles NFTの価値に疑問が残ります。

上場しない限りはDoodles株を売買できる範囲も狭いので、”上場してしまった場合”が大きなポイントになりそうです。

あるいは、Doodles NFTに投資的な付加価値がつくことによって懸念は薄まってきます。そのためのカギとなるのが、Doodles2の展開。

Doodles2 による Doodles NFTホルダーへの還元を含め、エコシステム全体がどう機能していくのか。これからの動きに要注目です。

トークン発行っていう手もあったか?

Web3的な観点でいうなら、トークン発行っていう手もあったかもしれません。NFTじゃなくてFT、例えるなら Yuga Labs の ApeCoin と同じノリです。

Doodles はトークン発行を考えていないと以前に言っていましたが、IEOする可能性もなくはないのでは?とも思ってしまいます。

IEOって何?
-> Initial Exchange Offering。仮想通貨取引所を通した新規トークンによる資金調達。

なお、ガバナンストークンとしては Doodles NFT がすでに機能しています。仮に今のタイミングで発行しても使い道は限定的で、ただのアルトコインの一つで終わった可能性があります。

コミュニティと事業運営の関係はどうなる?

続いて、コミュニティと運営の関係について。これは資金の使い道から考察できます。

Doodlesは、NFTとVCという2つのルートで資金を調達できている状況です。そして、その2つの資金はそれぞれ用途が明確。以下の通りです。

  • NFT収益:Doodlebank(コミュニティ用)
  • VC資金 :プロジェクト運営(事業用)

ポイントは、NFT収益による資金はあくまでDoodlebank用ということ。全てコミュニティのための資金です。

運営はDoodlebankの資金を自由に使えないので、コミュニティに提案してDoodlebankから資金調達した過去もあります。運営チームを強化したいです!っていうこの提案(Snapshotリンク)です。

でも、今後はVCから調達した資金を自由に使うことができますよね。運営チームの考えをDoodlebankで議論&承認する必要は、基本的には無くなります。

資金調達によって事業スピードが爆速になる反面、コミュニティと運営の会話が切り離されたようにも見えてくるのではないでしょうか。

DoodlesはNFTから生まれたブランド。その由来もあって、運営やコミュニティに対してDAOのような概念的な期待が少なからず付きまとってきます。

Social Media Managerを雇うよ!っていうアナウンスはでているので、今のコミュニティの強さが継続できるような注意が必要になりそうです。

Doodles NFTの価値を維持する方法

Doodles NFTの価値を維持する方法

Doodles NFTの価値はどうなっちゃうの!?運営とコミュニティの関係はどうなっちゃうの!?

そんな心配ばかりしても仕方ないので、Doodles NFTの価値を維持していく方法について3つほど考えを巡らせてみます。

  • 投資的な還元
  • 体験的な還元
  • ホルダー自らがブランド価値向上へ貢献

一つずつ深掘りしてみます。

Doodles NFTホルダーへ投資的な還元を提供する

一つ目は、投資的な価値。株で言うなら配当金をもらうイメージです。

投資観点ではNFT購入額の償却にも関わってきますが、どんな形にせよ何かしらのホルダー還元はあるのではないか?と筆者は考えます。

なぜなら、すでにアナウンスされている Doodles2 というNFTコレクションの情報からある程度その仕組みが推測できるから。

詳細はまだ不明ですが、Doodles2 が Doodles エコシステムに対してどういった働きをもたらすのか。楽しみな要素でもあります。

Doodles NFTホルダーへ体験的な還元を提供する

2つ目は、体験的な価値。Doodles NFTホルダー限定!っていうプレミアム体験です。

これはもうすでにありますね。例えば、IRLならホルダー限定のイベントに参加できたり、グッズならホルダー限定のものを購入できたり。

ただ、これくらいの体験ならDoodlesに限らずもはや当たり前。今後出てくる予定のゲームや音楽で何かしらの特典がある等、より期待値の高い価値が必要になりそうです。

いつも期待を超えてくるのがDoodles。この体験的な価値創造に対して、次はどんな一手を打つでしょうか。この点もすごく楽しみです。

Doodles NFTホルダーがブランド価値向上に貢献する

運営チームばかりではなく、コミュニティからもDoodlesのブランド価値をあげる活動をもっとやろう!っていう考え方もできます。

そのためにできることは、Doodles NFTを積極的に楽しんでいくことです。Doodlesのブランド価値向上に貢献すると、その効果はホルダーにも直接返ってきます。

日本ならBluechipPartyの活動のように、Doodlesを好きな人たちがワクワクして楽しみ続けること。そして、それを発信して多くの人へDoodlesの魅力を伝えていくことが大事になりそうですね。

Doodles NFTの目的はWeb3発の愛されブランドになること

Doodlesは愛されるブランドになる

今回のVC出資がDoodles NFTにどう影響するのか、考察をまとめました。読んでくださったあなたはどう感じましたか?

筆者は、記事を書きながら奥深いトピックだなと感じていました。NFTプロジェクトが資金調達するための最適解って何でしょうか?

Doodlesは、”Web3発の愛されブランドになりたい”と初期の頃から言い続けています。そしてその夢を叶えていくために、今回のVC出資を受けたんだろうと考えられます。

出資して!と言うだけでは資金調達できません。約1,000億円という評価額を得るには、これまでに相当な苦労もあったはずです。

Doodlesが世界中で愛されるブランドになるという夢のために、これからもDoodles NFTをいっぱい楽しんで応援しようと思います。